SHIROBAKO8話 感想とか考察。タローと宮森から見るゴール設定の大切さ
一歩前進出来た絵麻
SHIROBAKO8話、面白かったですねー!もう本当に見事に締めてくれた感じがしました。絵麻が無事に一歩前進出来たようでよかったですね。
先週のSHIROBAKO7話は、屋上でのみゃーもりとの会話の後、階段の踊り場で井口さんとすれ違ったところで終わりましたね。
絵麻が悩みを打ち明け易いように井口さんが「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」と切り出してくれましたが、口を開けることはありませんでした。
このシーン、ドーナツを持っている井口さんが「食べていけるアニメーター」、そして絵麻が「まだ食べていけないアニメーター」ということの対比だったのではないか、と思います。井口さんが切り出した時の絵麻の表情からは「あなたは才能が有る今食べていけるアニメーターだから私の悩みも伝わらないんじゃないか...」というような声が聴こえてくるようでした。
シーンが変わり、みゃーもりのねいちゃんとりーちゃんの東京観光!
これどう見てもねいちゃん無理してますよね...本当は有給じゃなくて会社をたいしょくしてしまったのでは...?と思っていたら、やはり色々あったようですね。
だいぶメンタルきてるみたいです...少しでも元気になってくれたらいいんですが。
次は絵麻と杉江さんのやりとりですが、辛かったです。なんて言うか、絵麻の口から「生活のためです」なんて言葉が出てしまうなんて...。かなり追い詰められていますね。杉江さんの励ましも今の絵麻には逆効果のようです。
そんなシリアスシーンも、タローの「やっぱ監督っしょ!」なんていう能天気で楽観的な台詞でぶち壊されます。笑
制作デスクは各々の夢の話しで盛り上がりますが、本田さんのケーキ屋さんが可愛すぎて笑っちゃいました!自分で美味しいブラウニーを作れる程とは...!
ちなみに、ここのタローの「監督になる!」という話は今回の話で私が一番響いたところです。下のまとめに書いているので、気になる方は途中をすっ飛ばしてどうぞ!笑
瀬川さんとみゃーもりのやりとりですが、作画監督と制作ってこんなにも距離が近いものなんでしょうか?絵麻のこととか、自分の悩みや何気ない会話を交わせるもみゃーもりの人柄ですかね。アニメという「物」を売る仕事も、やっぱり人間と人間が力を合わせて成り立っていて。当然かもしれませんが、仕事ってつくづく人対人なんだなーって思います。
瀬川さんは絵麻に成長して欲しくて厳しい言葉を投げかけたんですよね。その言葉も直接ならちゃんと伝わったのかも知れませんが、やはり伝聞では100%とはいかないようで。今回ばかりはみゃーもりの優しさが少し逆の方向に働いてしまったかもしれません。
友達でも(友達だからこそ、かもしれませんが)助けれらない。
ならば救えるのは誰なのか?
やっぱり先輩の出番ですよね!杉江さんからアシストを頼まれた井口さん。煮詰まった絵麻に井口さんは打開策を授けます。それは...「散歩♪」かわいい。
今回のクライマックスに行く前に、ねいちゃん&りーちゃんの東京観光パート2!
何かあったんだろうということを察するりーちゃん、ねいちゃんにおごってもらった申し訳なさを滲ませますが、ねいちゃんの「お金使いにきたんだもん!」という言葉が少し悲しく聞こえますね。こんなとき、後輩が、りーちゃんが一番しないといけないことは全力で甘えておごって貰うことですね!笑
ただ、悩んでいるのはねいちゃんだけじゃなかったんですね。なにかやりたいことは!?夢は!?野望は!?と聞かれたりーちゃん。先輩たちがアニメ関係の仕事に打ち込んでいる中、まだ学生である自分の立ち位置がもどかしかったのでしょうか。
「物語が...書きたいです。」と本音をポロリ。葛藤ですね。
さて、そしていよいよ絵麻と井口さんのお散歩タイム。
井口さん秘密の息抜きスポットで休憩する二人です。背景が本当に綺麗ですねぇ...葉っぱの一枚一枚が見えるようです。
そしてここで衝撃の事実判明!!!ゴスロリ様、まさかの年長者!
原画班年齢順 杉江さん>ゴスロリ様>井口さん>絵麻
なんてこったい...杉江さんはおそらく60歳程、井口さんはこれまでの話と人間関係を踏まえるに30前後。ということはゴスロリ様は...おや。誰か来たようだ。
ふぅ。
この場所は、先輩から代々伝えられる秘伝の息抜きスポットのようです。こういう先輩から後輩への気遣いと優しさのつながりっていいですよね。
今はバリバリの井口さんも以前は先輩達の原画をたくさんマネして、徐々にオリジナリティを身に着けていったんですね。どんなに上手い人でも、最初は下手で。上手くなるためにはただがむしゃらにやればいいってものではなく、お手本を真似して「学んで」いかなくちゃいけないんですね。
井口さんの話を聴いて、ネコを見て、絵麻も何かを掴んだようです。一歩前進出来たようでよかったですね。猫の手ポーズが可愛いです。
井口さんは本当にいいキャラだなぁ。ぬーさん(沼倉愛美さん)のお芝居もすごくハマってていいですね!お気に入りのキャラです!
一日の仕事が終わり帰路につくみゃーもり。
ここでお呼び出しがかかります。ずかちゃんの居酒屋で、りーちゃん、みゃーもり&ねいちゃん、そしてずかちゃんで飲み会!(すでにねいちゃんは潰れてましたwww)
りーちゃんが言った「アニメーション同好会の5人でアニメ作りましょうね!」という言葉。このとき凄く必死な表情で言っていたことからも現在の焦りや不安、そして熱意が伝わってきますね!
ただ、4話で似たような話をした際は、みゃーもりがそれぞれの言葉に励ましや相槌を打っていたのに、今回はなんとなく乗り気ではないように見えました。現実を見た、っていうやつでしょうか。みゃーもりも少し心配です。
覚悟と記念、人間の記録!ということでみゃーもり&りーちゃん&ずかちゃんの3ショット写メをパシャリ。りーちゃんからねいちゃんへ、元気を出しほしい!そんな気遣いでもあったのかなーなんて考えるのは深読みでしょうか?
翌朝、早々にみゃーもり家を出るねいちゃん。
「あ...姉ちゃんさ、もういいの...大丈夫?」
「...まんず、がんばっぺ!」
みゃーもりには分かってたんですね。一瞬で涙腺が危うくなりました。笑
姉ちゃんも色々な悩みがあって、それで来たってことは分かってて。何も言わずに少しだけでも一緒の時間を過ごす、そんなみゃーもりの優しさが見られました。本当にみゃーもりは優しいですねぇ。いい子です。
まとめ。ゴール設定の大切さ
タローが言った、無茶にも聞こえる「名前だけで客が呼べるくらいの監督」。
これがタローにとっての「夢」なんですね。その夢に向かって突き進むというのは、ゴール設定をしてそこから計画を逆算し、辿り着くために自分が達成すべきことを段階的に処理していく。そして、最後には掲げていた目標にたどり着く。このプロセスがとても大事で必要なんだと思います。
実は私、お恥ずかしいことに一度自分の物語を持ち込んだことがあるのですが、そのときにも似たようなことを言われたんです。
「まずクライマックス、終わりを作る。そこから逆に打っていってストーリーを組み立ててみて。そうすれば、今回みたいに話が散らばることはなくなって、自分が一番書きたいものが見えてくる。一番必要な伏線がしっかり張れて、回収出来るようになるから。そうしたらいかに蛇足だらけだったかに気付くよ!笑
一つしっかりとした話の軸が出来上がってから、ちゃんと一本の木を建てた後から、枝葉の様に心理描写や情景描写を織り交ぜてみよう」
こんな感じです。
ゴール地点を仮設定し、そこに絶対にたどり着くための段階を築き、ちゃんと回収していく。逆に言えば、ゴール地点が明確でないと、コツコツ達成しているつもりでも、それは本筋からそれているのかもしれないんですよね。
タローが「監督」と設定したとき、矢野さんが「制作→制作デスク→プロデューサー」という「段階」があることを教えました。つまり、タローが「監督」になるためには、このプロセスを踏んでいく必要があるということです。
夢物語でも「監督」というゴール設定が出来ていなければ、この指針は無かったでしょう。twitterなどでは厳しい言葉がとんでいましたが、たとえ高すぎる目標でも、一回ゴール設定をしてみることで、より現実的な新しいゴール設定が見えてくることもあるわけですね。
まだみゃーもりはゴール設定が出来ていません。
りーちゃんの「アニ研メンバーでのアニメ作り」というのをひとまずの目標としてゴール設定をしてみて欲しいですね。5人でやる、ということは「独立」を意味します。つまり、むさアニ内で「プロデューサー」としての実務経験を積む必要があるということです。
そのためには...?そうですね、デスクへの昇進というステップが必要で、達成するためにも今は制作としてひたすら頑張らなければなりません。
みゃーもりが目標を見つけ出し、駆け上がる姿が見たいですね!
余談ですが、この信号待ちのシーン。夢の話のあとに出てきましたよね。
これは現在みゃーもりが夢を持てず、立ち止まっていることの暗示ではないかと解釈しました。目の前のことをただやることが正解でいいのか...?といった葛藤であったりですね。ですが、夢を見つけられ、自分が踏むべきステップが明確になれば...?
経験則ですが、信号って大体手前から青になっていきますよね?段階的に青になっていくわけです。
今のみゃーもりの信号も青に変われば、後ろの信号もどんどん、青。青!青!!と変わっていくはずです!みゃーもりらしく、かっ飛ばして一気に駆け抜けていって欲しいなぁ、と思います!
それではこのあたりで。いつも拙い長文を読んでいただきありがとうございます。