新米ゲームPの白箱

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シンデレラガールズ7話感想・考察 「1カットに込められたメッセージ」

 もう本当に素晴らしかったデレマス7話

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 デレマス7話最高でした...。

 

 高雄監督が直々に絵コンテを担当した回だけあって、1カットごとに意味を含ませているような描かれ方でしたね。1カット1カットしっかり楽しめました。

 

 まずはカットや絵を中心に話していきたいと思います。

 武内Pや、卯月・凜・未央の三人についてはまた次の記事で書きます。

 字数が大変なことになりそうなので。笑

 

 内容はこちら

・割れていくガラスの靴

・暗い部屋、暗い景色

・窓の向こうの表情

・三色の花

 

 割れていくガラスの靴

 まず気になったのは粉々に割れたガラスの靴。

 

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 前回のEDでも、最後にヒールの折れたガラスの靴がステージに転がっていましたね。シンデレラガールズと銘打ってあるだけあって、シンデレラにまつわるモノに意味を持たせてありますが、今回はちょくちょくガラスが砕けるシーンが入ってきました。

 最初はもちろん未央が折れてしまったことを表しているんだと思います。本当に粉々ですね...どれほど未央が傷ついてしまったのかが分かります。

 

 

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 武内Pが未央の家を訪れたシーンの後、346プロから出てきた卯月がガラスを踏んでしまいます。ここでもまた砕けたガラスが出てきていますね。ちょうど未央が武内Pを拒絶した後ですから、さらに未央が傷ついてしまったということでしょう。

 

 

 そして、帰路に就く凜と卯月の「ちょっと疲れちゃって...」というやりとりのあと、砕けたガラスが水たまりの中に落ちているカットが出てきます。ここを見ただけだと、卯月までもアイドルを辞めようと思っているのではないか、と思ってしまいました。

 

 結果としては風邪でしたが、未央のことや今の状況に心も体も疲れてしまっている姿は辛そうでしたね。しかし、それでも前向きなんですよね。なんだか危うい感じがします...アニマスでもいつも元気で前向きな春香が壊れてしまいました。

  元気と笑顔、そして前向きさと春香に似たところを卯月は持っています。いつか、何かの反動で彼女もまた壊れてしまうのではないか、と気がかりでなりません。

 

 あのガラスがその暗示で無いことを願うばかりです。

 

 

 暗い部屋、暗い景色

 とにかく一話を通して暗かったですよね、部屋や町の景色が。武内Pのオフィスの電気は点いていないし、シンデレラプロジェクトの全員が集まる部屋も暗かったです。

 外は曇天からの雨模様。とにかく全体で心情描写をしていました。未央・凜・卯月の不安や悲しみだけでなく、武内Pの葛藤やトラウマに飲まれている姿、シンデレラプロジェクトのメンバー全員も不安を抱いていることが伝わってきます。

 

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 外も部屋もとにかく暗い。

 

 

 また、この下の画像のシーン。真ん中が、未央の場所が明いているんですよね。部屋が暗いことに加えて、いつも太陽みたいに明るい未央がいないだけでこんなにも寂しいものなんだなぁ、と思いましたね。

 

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 7話常に暗いんですが、卯月の家から初めて画面が明るくなるんです。未央の部屋、凜の部屋、そして346プロ。全ての場所が暗かったんですが、唯一卯月の家だけは明るかったんです。

 卯月の明るさ、前向きさはまだ失われていない。卯月は前を向き続けていることが良くわかります。

 

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 卯月とのやりとりで武内Pが立ち直った後は、武内Pが走る外の景色も雨は降っていますが明るくなっています。また、346プロの部屋に電気が点くんです。武内Pの復活が前向きに進み出しただけじゃなくて、シンデレラプロジェクトのメンバーが武内Pを信じることで心の中の不安が和らぎ、また希望が持てるようになった、ということでしょうか。

 

 

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 窓の向こうの表情

 武内Pのオフィスでの、武内Pと凜の問答。デレマス7話で一番好きなシーンです。

 このシーンの表現、凄くなかったですか!?

 窓の外から映すこの構図、特に理由とかなく純粋に好みでした!笑

 

 

 窓の水滴がまるで凜が泣いているかのような絵を作り出していますね。雨に濡れたガラスの向こうの凜は微妙に歪んで見えて、不安や悩みで泣きそうになっていてアイドルへの気持ちが揺らぎ始めている凜の心境を表しているかのようです。

 

 

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 また、こうやってガラス一枚隔てている演出。凜と武内Pの間に一枚壁のようなものが出来てしまっていることを示唆しているように思いましたねー。完全に壁やドアで隔てるのではなく敢えてガラスで表現しているところが、お互いの気持ちを組んであげたいし分かってあげたい気持ちはあるけれど、一歩踏み出す勇気が足りないもどかしさとかが透けて見えます。

 

 

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 三色の花

 一話を彷彿とさせる花の描写もよかったです。

 一話では、まだ咲いていなかった卯月が武内Pに会うことで咲くことができた、という暗示や、凜にとっての希望を表すアネモネの花が映されていました。

 

 デレマス7話では、赤・青・オレンジ、つまりは卯月・凜・未央のイメージカラーである三色の花が描かれていました。

 

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 時系列順位行くと、まずは青。凜の花です。

 武内Pとの問答の後、自宅のベッドで横になり机の上の青い花を見上げていました。果たしてあの花アネモネだったのかはちょっと確信が持てないのですが(アネモネは白)、アネモネであってもそうでなくても凜が希望を見失いかけていることの暗示として出てきていたと思います。

 

 また、この構図って一話と同じような形になっているんですよね。あのときもベッドに横たわる凜と、凜の心の中を映し出すようにアネモネが咲いていました。

 

 

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 次に、赤色の花。卯月ですね。

 この赤色の花は、武内Pが卯月のお見舞いから帰るときに一瞬だけ挿入されていました。雨に打たれながらも強く咲いていたところは、グループがバラバラになりかけていながらも笑顔で前に進もうとしている卯月の強さを表していたのではないでしょうか。

 卯月の笑顔と前向きさに心を打たれて、武内Pも走り出すことが出来ました。

 

 

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 最後はオレンジの花。未央です。

 オレンジの花は、武内P覚醒後、未央とのやり取りを終えた後に出てきました。降っていた雨が止み太陽の光がさしてきたとき、夕日を浴びてより強いオレンジ色に輝いていました。

 未央が立ち直り、また元気いっぱい、そじて以前よりも強く輝いてくれることを意味していると思います。雨が上がっただけでなく、そのあとに夕日に照らされる花をいれてきたことに強い意味があるのではないか、と思いました。晴れは、武内Pと未央の関係がよくなったことも表していたと思いますしね。

 

 

 

 次回は続きです。武内Pと卯月・凜・未央の三人にスポットを当てていきます。