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世界史や軍記好きにオススメの面白い漫画9選!「キングダム」好きならハマる?

 

なんで歴史物や歴史ファンタジーってあんなに面白いんだろう

 僕が小さいころから歴史や軍記が大好きだった。

 史実を読むこともあれば、小説や伝記も読む。

 

 そしてもちろん、漫画だってそう。

 

 最近ではキングダムがアニメ化されてめちゃくちゃ話題になった。アニメから漫画を買いあさった人たちも多いと思う。そしてこのキングダムから、歴史物や軍記漫画の波が来ているような気がする。多分。

 

 そこで今回は、僕が個人的にオススメしたい面白い歴史・軍記物の漫画を紹介する! 

 ファンタジー色が強いものがあったり、がっつり歴史を辿ることが出来るほど忠実な歴史物までレパートリーに富んでいると思うから、是非とも参考にしてみて欲しい。

 

 

 漫画系だとこんなのも書きました。少ない巻数の作品が気になっている方はご一読を。

 

akiliver.hatenablog.com

 

 

 

1.ヴィンランド・サガ

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 一番好きな世界史・軍記漫画。プラネテスを描いた幸村先生の作品。

 バイキングの長、アシェラッドに英雄である父を殺された少年トルフィンが、復讐のために戦場を駆る話、と思いきや......? 

 復讐に駆られていたトルフィンが、人とのふれあいや人の死を経てだんだんと成長していく姿に胸を打たれる。

 正直バイキングのえげつなさは読んでて好きじゃない。めちゃくちゃイライラする。なんだよこの自分勝手で粗暴な民族はって思う。これが歴史の一幕として実際に起こっていたことなのかと思うと......。

 

 戦闘シーンの描写が凄く好き。まさに"戦闘"という感じの躍動感で、トルフィンの戦っている姿なんてめちゃくちゃカッコいい。少し切ないけれど。

 ただの戦争漫画ではない、凄く考えさせられる作品。

 

2.軍靴のバルツァー

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 中世ヨーロッパのような雰囲気の世界観が舞台の軍記物。軍の将校であるバルツァーが士官学校の顧問となり学生達と戦乱を戦い抜いていく。

 絵がとても作品のテーマとマッチしていて綺麗。僕は凄く好みの絵柄。

 学生たちが戦火に巻き込まれながらも成長していくんだけど、それはバルツァーも同じ。戦場では冷徹で凄まじい切れ者だったけど、生徒たちとのふれあいからだんだんと情に厚くなっていきより魅力的な人物になる。

 軍略だけでなく、政治情勢や時代背景に乗っ取った文化・生活を絡めて展開させていっているところが面白い。国と国、切れ者バルツァーとライバルの切れ者のぶつかり合いは見どころ。

 

3.アド・アストラ -スキピオとハンニバル-

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 題名の通り、ハンニバルとスキピオの戦いを主軸に描いている作品。

 カルタゴの有名なアルプス越えなど、史実に漫画らしさを入れながらスキピオとハンニバル、ローマとカルタゴの戦いを魅せている。

 天才、というか奇才同士の思考が物凄く面白い。軍略や人心掌握に長けていたり、ひらめきや先読みに長けていたりと、それぞれの才覚を活かしたやり合いが熱い。

 この時代の知識が少しあるとすいすい入っていけると思う。もちろん、知らなくてもきちんと説明がいれてあるから楽しく読める。

 戦略だけでなく、政治や人間の心理とかも扱いながら、この時代の二人の死力を尽くした戦いが繰り広げられる。ハンニバルの人心掌握術が心の底から羨ましい。

 

4.ドリフターズ

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 世界中の英雄たちが不思議な世界に一堂に会して大暴れする歴史ファンタジー! ギャグ・ファンタジー・歴史・バトルと僕が好きな要素が盛りだくさん。

 ドリフとエンズによる世界取り合戦。もうほんとにハチャメチャバトルで、お祭り騒ぎ。歴史を題材にしてるけど、ほぼファンタジーだから「歴史物は敷居が高いな...」って人たちにはオススメ。これを入口にどんどん歴史物をあさって行って欲しい。

 主人公の島津豊久がとにかく戦闘狂でぶっ飛んでて、作品もぶっ飛んでる。

 織田信長や那須与一などなど、日本史好きにはたまらないビッグネームも飛び出すし、ジャンヌダルクとか世界の英雄も出てくる。

 任天堂オールスター+カプコンなどなど参加の大乱闘スマッシュブラザーズみたいですね。笑

 

5.ヒストリエ

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 後にアレキサンダー大王の秘書官となる青年・エウメネスの人生を描いた歴史物。

 とにかくエウメネスの凄さが光る。深い教養に観察眼、決断力に行動力と憧れる部分がたくさんある。それをエウメネスメインで描かれているから、まるで自分がその才覚を持って古代ギリシャを切り拓いているかのように楽しめる。

 その時代を生きていないのに、古代ギリシャの情景や時代の息遣いをリアルに感じられるほど情景描写や心理描写が秀逸。次はどうなるんだ!? と気になってガンガン読み進めてしまう。凄惨な描写も多いからちょっとそこは好き嫌いが分かれるかもしれない。

 ついこの間、最新刊の9巻が発売された。10巻は......いつかなぁ?

 

6.パンプキンシザーズ

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 これはちょっと毛色が違うかもしれないけど、ミリタリー物ではあるかな? 20世紀くらいのヨーロッパをモチーフにした世界が舞台だと思う。

 この漫画の特徴は、"戦争"ではなく"戦災復興"が主軸であること。あくまで復興、人と世界が再び立ち上がることをメインに描いているから、どちらかといえば戦闘は否定的に描写されている。

 主人公のオーランド伍長とヒロイン? のアリス少尉の姿が象徴的で復興のために"戦闘"をすることの矛盾に悩む伍長と、信念を持ってその戦いも背負う少尉の覚悟が胸にくる。

 近代兵器を用いたドンパチ物が好きな人は凄く楽しめると思う。伍長VS兵器はかなり熱い。なんか、人間が途方もない兵器に立ち向かっていくのって好きなんだよね。

 

7.イノサン

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 18世紀のフランスが舞台で、死刑執行人として生きていく男・アンリの葛藤と信念を描いている。

 代々死刑執行人として生きてきたサンソン家の四代目として生まれたアンリは、自分も死刑執行人として生きていくことに疑問を感じる。しかし、その道しか残っておらず執行人として生きることになるんだけど、身分とかに関係なく公平に裁いていく姿には強い芯を感じる。

 執行人として生きなければならないが死刑制度は無くなって欲しい、そんな葛藤と、死刑制度を廃止するために時代へ抗っていく信念を持ち合わせたアンリに夢中になること間違いなし。

 絵柄が凄くリアルで(写実的っていうんだっけ?)かなり雰囲気のある作品。漫画の舞台となっている時代を一番感じられる作品だと思う。

 

8.乙嫁語り

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 ユーラシアの風を感じる世界史、というか世界の文化を体感できる作品。

 遊牧民の生活を描いていて、中でも女性、妻にスポットを当てているのが特徴。女性の強さや、女性ならではの視点が楽しめていいと思う。今のところ、第四の乙嫁までが描かれている。あ、第四っていうのは一夫多妻ってわけじゃないからね! それぞれ別の夫婦でございます。笑

 民族衣装や街並みなどの描写が凄く細かくて華やか。細部がしっかり描かれていると読んでいて楽しいよね。

 軍記よりも、世界史好き、世界の文化とかが好きって人に刺さる作品だと思う。この世界観は一度ハマったら抜け出せない。

 もしも気に入ったら、同じ作者の作品「エマ」も読んでみて欲しい。 

 

9.チェーザレ

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 世界史好きなら知っている人も多い、かな? 中世イタリアの策略家・チェーザレを描いた作品。僕はこの漫画からチェーザレを知りました。

 ボルジア家が暗躍したルネサンス期、15~16世紀のヨーロッパが舞台。アンジェロ視点で描かれ、時代の移り変わりやチェーザレの姿を第三者視点で体験していけるのが良いと思う。チェーザレ視点だと複雑すぎてわけがわからなかったと思う。笑

 歴史学者が監修でついていることもあり、時代背景の描きこまれ方が物凄い。人々の思想、街並み、文化などなど、読んでいて「ほおお~」とため息が出るくらい。歴史漫画の中でもここまで描写されている作品はそうないのでは? 

 まさに、世界史のロマンが詰め込まれていると言ってもいい作品。超大作です。

 

 読んでて賢くなった気がするよ! 発言がバカっぽいね! 

 

  

最後に

 結構知られている作品が多かったかもしれない。

 やっぱりジャンルが結構読者を選ぶからしょうがないのかな。でも、こういうジャンルが好きな人には刺さりまくる作品達だと思うから、興味を持ったなら是非とも読んで欲しい! 

 どの作品もそれぞれ色があって、ファンタジーが強いものもあれば、歴史感を一番大事にしているものもあったりと、各々の好みに応じて楽しめるはず。

 

 

 なんか思い出しながら書いてたら色んな歴史が頭の中でごちゃ混ぜになりそうだった。

 15世紀、古代ローマを生きた名将・トルフィン!笑