新米ゲームPの白箱

新米のゲームPがアニメ・ゲーム・漫画・小説などを語ったり勉強するブログです。

SHIROBAKO12話 「えくそだす・クリスマス」感想とか考察とか。

 「続けること」にプロの姿を見た

 

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 1クール目の最終回でもあったSHIROBAKO12話。

 まさに1クール目の集大成とも言うべき内容でした。しっかりと伏線も回収され、1話からの構成の素晴らしさに感嘆の溜息が漏れるばかりです。

 本当に良かった...素晴らしい話でした。

 

 今回の内容は、こちら

 

・老練のプロアニメーター杉江さんの本気

・みゃーもりの成長

・チームで一つの物を創っていくことの大変さと楽しさ

 

 老練のプロアニメーター杉江さんの本気

 まず今回最初に思ったこと。

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 うーん。やっぱりチートイはドラ2が乗りやすいので怖いですね。

 筋を読んだところで関係ないのでかわしようがない感じもありますし。赤ドラまで絡んできて満貫に乗せられてしまっては...。

 

 冗談です。笑

 

 こういった麻雀などを通して、ゲームだけでなく仕事交渉の駆け引きをする感じ、まさに「働く大人」って感じがして渋くていいですよね。笑

 

 

 なんてことは置いておいて。

 

 前回の話から、最終話の雲行きがかなり怪しくなり大ピンチの武蔵野アニメーションの面々と最終話担当のみゃーもり。

 みゃーもり持ち前の勢いと推進力で活気を与えん!とばかりに、超有名アニメーターである菅野さんの元へ乗り込みます。貫禄が凄い。

 

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 しかし、大物である彼の協力を得られることはできませんでした。

 

 「これをワシがやる意味ってなんだろう?」

 「アニメーターも人間だから、この仕事はお前にしか出来ない。っていわれたいんだよね。」

 

 切羽詰まってしまっているにしても、菅野さんのことをよく知らずに、ネームバリューなどで選んでまったことを反省するみゃーもり。

アニメーター、仕事人のプライドとやる気を尊重することを教わっただけでもみゃーもりにとって大きな収穫だったのではないでしょうか。

 さらに、最後に、

 「あれ?自分、むさアニだよね?」

 と気になる言葉を残しましたね。一体なんなのか...?

 

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 舞台は変わってむさアニへ。

 制作陣総出の会議では、残り時間を考えると100匹の馬のカットを再現するのはさすがに厳しい、とのことで渡辺Pから妥協案が提示されることに。

 ここまでやってきて妥協はしたくない!!!と本田さんが反対します。

 制作としてのプライド。そして、最後の作品への熱い気持ちが演技と作画に乗っていて凄く良かったです。本田さんのこんな姿初めてみましたね。

 

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 どうにかしなければ、と悩む面々にみゃーもりからとある提案が。

 

 それは、馬のシーンを杉江さんに書いてもらうということ。

 

 なぜ杉江さんなのか?それは菅野さんが教えてくれました。

 

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 「いるじゃん。むさアニならあの人。」

 「おたくの杉江茂さん。」

 

 え、杉江さん? 

 

 「アンデス・チャッキーのOP、一人で全部書いたのが杉江さん。」

 「全てをたった三日。杉江三日伝説。」

 

 

 「...杉江さんは天才。」

 

 

 なんとあの杉江さん。手も早く超クオリティで作画をこなすスーパーアニメーターだったんです!!!

 私、こういう超熱い展開大好きなんですよね!

 

 「この仕事は杉江さんしか出来ないと思います!」

 

 みゃーもりの言葉にも熱がこもります。

 

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 ここからは、杉江さん無双です。

 スーパー杉江さんタイムです。

 

 コンテを見ただけで、作業にかかる時間や自分の仕事スピードを一瞬で把握する凄さ。これこそまさに経験が成せる業。「続けてきた」からこそ分かる、出来ること。諦めずに続けていくことの大切さを教えてもらいました。

 

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  さぁ。ここからは杉江さんをリーダーとした作画班達の腕の見せ所です。

 全員が一致団結してプロジェクトのために力を尽くします。

 

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 ベテランのゴスロリ様に

 

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 杉江さんとゴスロリ様の背中を見て歩いてきた井口さん

 

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 進化することを止めない作画監督遠藤さんに

 

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 そして。

 新人アニメーターの絵麻。

 

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 この流れには感動しましたね。

 

 気になるシーンがあるから描きなおしたい。

 杉江さんのプロ魂が燃えます。

 

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 こだわって、自分の仕事を情熱的にこなす。期日などを遅らせることはなく、手腕で見事に作品を完成させる。プロの姿がありました。

 

 

 無事に完成した最終話。

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 その中心にいたのは、一人の老練のプロフェッショナルでした。

 

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 何よりもよかったシーンは。

 

 みゃーもりが、杉江さんにアンデス・チャッキーが本当に大好きであることを告げたシーンでのやりとりです。

 

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 「宮森さんがアンデス・チャッキーを観て笑顔になってくれたのなら、こんなにうれしいことはないよ。」

 

 これに尽きるんでしょうね。

 自分の創った作品で誰かが笑顔になってくれる。どれだけ辛くても、この喜びがあれば乗り越えられるんでしょうね。

 

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 アンデス・チャッキーを歌うみゃーもりの笑顔。

 アニメっていいですねぇ。

 

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 みゃーもりの「白箱」

 

  1話から12話に至るまで。みゃーもりは本当に成長しましたね。

 最終話という最も大事な山場を任され、様々な困難がありましたが...見事に乗り越えてみせました。本当にお疲れ様です。

 

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 最後に手渡された「白箱」。

 みゃーもりが自分自身の全てを注いで創り上げた作品。

 

 今回の最終話の制作を通して、彼女の進む道が見つかっていればいいですね。

 

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 チームで一つのものを創っていくことの大変さと楽しさ

 この作品が最後に教えてくれたことです。

 

 失敗ばかりでもクヨクヨせずに前向きで、陽気な明るさで活気を与えてくれる人や、そんな後輩のことを呆れながらも面倒を見てくれる先輩。

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 時代の奔流に飲みこまれそうでも、自分のこだわりを持ちながら新しい流れを受け入れて進化した人や、先輩からの教えと努力で技術を磨き、自分の仕事に誇りをもって最高のクオリティを最速で提供する人。

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 新しいものと昔からある伝統を組み合わせ、ものつくりに新たな風を巻き起こして従来とは違った形で会社支える新鋭。

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 会社を、仕事を、経験と敏腕で切り盛りし、全体を俯瞰的に眺めて要所要所で手助けをする、マルチタスクをたやすく行ってしまうようなプロフェッショナル。

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 監督を助けつつも自分なりの世界を描いていくためにこだわりと誇りを持って作品に情熱を注ぐディレクター達。

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 自分が先輩から受け継いだ伝統やアドバイスを後輩に伝え、また自分なりにやってきた努力の形を悩んでいる後輩へと伝えてくれる頼れる先輩。

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 そんな先輩達から支えられ、次々と迫りくる困難に立ち向かいながら一歩一歩確実に成長していく新人達。

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 なによりも、一緒に切磋琢磨できる同僚、友人がいるというのは本当にすばらしいことなんでしょう。

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 みんなそれぞれの良さがあって、それぞれ苦手なこともあって、お互いがお互いを助けあい、高め合える。それもチームだからこそ。

 

 そんなチームが産みだした物語が最高でないわけが有りません。

 

 

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 たくさんの大切なことを教えてくれたSHIROBAKOに感謝を!

 

 1クール本当に毎週楽しく観させていただきました。このアニメを創るにあたって尽力してくださったクリエイターの皆様、本当にお疲れ様でした。ありがとうございました。

 

 2クール目も楽しみにしています!

 また来週から新しい物語をよろしくお願いします!

 

 

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